こんにちは、メガネです。
教育指導要領ってご存じですか?
今の子どもたちが学校で習っていることが、自分の頃となんだか違う…。何だかよくわからないけど今さら聞けない。そんな方に向けて、わかりやすく現状をまとめてみました。

この記事は次のような人におすすめ!
・今の子どもたちがどんな教育を受けているか知りたい
・子どもの学校の話についていけない
・教育が変わっているらしいことは知っているけどよく分からない
・時代の変化に置いていかれている気がして不安
そもそも「教育指導要領」とは?家庭にも関わる“学びの地図”
教育指導要領(きょういくしどうようりょう)と聞くと、やや堅苦しく感じるかもしれません。
これはすべての小学校・中学校・高校で「どんなことを、どう教えるか」を決める、とても大事な“学びの地図”だと思ってください。
この指導要領は、10年に一度くらいのペースで見直されていて、最近では2020年に改訂された最新版が、段階的にすべての学年に適用されてきました。
そして2025年3月に、高校3年生が新カリキュラムで学んだ初めての世代として高校を卒業しました。
つまり、2025年度は「すべての学年で新しい教育が一通り実施された」状態なんです。
だからこそ今、当たり前になっている新しい教育について、保護者としても「我が子どんなふうに学んでいるのか」「どんなことを教えられているのか」を知っておきましょう。
どう変わった?学びの“中身”と“考え方”。背景にあるのは社会の変化
なぜ教育を変えていく必要があるのでしょうか?
その理由は、子どもたちがこれから生きる社会が、昔とは大きく変わってきているからです。
今の社会では、「正解を早く出す力」よりも、「自分で考え、周りと協力しながら問題を解決する力」が求められています。
AIやロボットの進化、世界のつながりの拡大など、将来の仕事も生き方も、保護者世代とはまったく違うものになりそうです。

「早く正解を出せること・言われた通りにできること」は、実は昔ほど価値はありません。機械の方が優秀なのです。
これまでの学校の授業では「答えがひとつ」の問題を中心に勉強してきましたよね。でも今は、自分なりの答えを考えることや、それを人に伝えることが大切にされています。
教科書をなぞるだけでなく、調べたり、話し合ったり、まとめたりする活動がぐんと増えました。
また、どの教科でも「自分の経験や社会と結びつけて考える」ことが求められています。
たとえば国語なら文章の内容を自分の生活に置き換えて考えたり、理科や社会なら実際に地域の課題と結びつけて考えたり。こうした力は、将来の仕事や生活にもつながる力として重視されているのです。
そうした背景により、「知識を詰め込む教育」から「自分で問いを立て、考え、行動する教育」へと方向転換がはかられています。
2020年の教育指導要領の改訂も、この流れに合わせた大きな改革でした。
2025年度時点で、どの学年がどうなっている?
2025年度は、全学年で新しい学習指導要領が完全に実施されている状況です。
ここでは学年別に、どんな変化が起きているかを簡単に整理してみましょう。
🔸小学校(1年〜6年)
- すでに全学年で新カリキュラムに対応済み
- 「プログラミング的思考」や「外国語活動(英語)」が学習に組み込まれている
- タブレットを使った授業も一般的に
🔸中学校(1年〜3年)
- 「探究的な学び」が本格的に導入
- 社会科では、これまでの暗記中心から「背景を考える力」へとシフト
- 英語はスピーキング・ライティングの力を重視
🔸高校(1年〜3年)
- 2022年度に高校1年から新指導要領がスタート
- 「総合的な探究の時間」や新科目(例:公共、情報など)の登場
- 大学入試の内容も、今後徐々にこの変化に合わせて変わっていく予定
学校現場で行われていること
学校でパソコンやタブレット端末を使っている、ということは、この記事をご覧の皆さんもご存じでしょう。2020年の指導要領改訂以降、学校ではどんな変化があったのか、大きく以下3点を押さえておきましょう。
保護者としては、「我が子がどんな環境で学んでいるか」を意識しておくことが、声かけやサポートのポイントになってきます。
【変化①】黒板から電子ホワイトボード、ノートからタブレットへ
今は、タブレットやデジタル教材を使った授業が一般的。
先生が黒板に書くのではなく、電子ホワイトボードへ図や文字を投影することで、「先生が書いているのを待つ」時間は減りました。
授業中の演習も、紙のプリントではなく画面上で取り組むことが増えてきています。
もちろん課題の提出もオンラインで、先生からのコメントや連絡事項もクラウド経由でやり取りされることが多くなりました。
【変化②】「グループで話す」ことが授業の中心に
昔は「先生が黒板に書いて、生徒はノートを取る」が定番でしたよね。
でも今は「答えを教わる」よりも、「自分の考えを伝える」「友だちと意見をぶつける」ことが学びの中心にあります。
先生が前で一方的に話すだけでなく、子ども同士が意見を出し合ったり、自分で調べたことをまとめたりする授業スタイルは「探究型」と呼ばれます。「正解を覚える」のではなく、「自分の考えを持つ」ことが大事にされているのです。
【変化③】プログラミングや動画制作も授業の一部に
情報教育も本格化し、端末の使い方だけではなく、情報リテラシーについても学校で扱っています。
小学生でもパソコンやタブレットを使って簡単なプログラミングに挑戦したり、調べたことをスライドにまとめて発表したりする授業があります。動画を作ってプレゼンする、という場面もあります。
単純に「スマホやパソコンに慣れている」というだけでなく、もしかすると、今の社会人よりも子どもたちの方がプレゼンが上手、なんてことがあるかもしれませんね。
家庭でできるサポートのヒント
保護者が「今の学び」を少しでも知って、子どもとの会話やサポートに活かせると、教育の効果はぐっと高まります。
保護者が無理なくできる3つのサポートを紹介します。
「どう考えたの?」と問いかける習慣を
今の教育は、考えるプロセスを重視しています。
子どもが学校のことを話してきたとき、「それであなたはどう思ったの?」と一言聞いてあげるだけで、「自分の考えを持つ」=思考力を育てるきっかけになります。
自己管理をそっと支える
デジタル学習が主流になった今、子どもには「情報整理」や「時間管理」の力が求められています。
「ちゃんとやってる?」ではなく「今日やること、決まってる?」と聞いてみると、具体的に自分を管理するきかっけになり、主体性も引き出しやすくなります。
一緒に“学びの変化”を知ろうとする姿勢を
保護者が「よくわからないから」と言ってしまうと、子どもは「話しても無駄」と感じてしまいます。
子どもが学習していることに興味を持つ、学校のプリントを読む、保護者会に参加する、など、そんな小さなアクションが、子どもに安心感を与えてくれます。

「自分の考えを伝える」ことは、特に親子では恥ずかしいと感じる人もいるかもしれません。
しかし我々大人が思っているより、子ども達はその環境に慣れています。子ども達の力を伸ばすために、保護者側が意識を変えることがとても大切です。
まとめ
2025年度現在、すでに学校では、知識だけではなく「考える力」「伝える力」「協働する力」を育む教育が進んでいます。
タブレットを活用した授業、グループでの話し合い、自分の意見を表現する活動など、保護者世代とはまったく違う学びのスタイルは、これからの社会で子どもたちが“自分らしく生きる力”を育てるためのものです。
家庭でできることは、難しいサポートではありません。
「どう考えた?」「どんなふうに工夫したの?」と問いかけたり、子どもの話に耳を傾けたり。たったそれだけで、子どもは「自分の学びを受け止めてもらえている」と感じます。
まずは、保護者も一緒に「学びの変化」を知ろうとすること。そこから、子どもとの信頼関係がより深まります。
教育は、家庭と学校のタッグで進化していくもの。保護者である私たち自身も“学びをアップデート”していきましょう。
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いかがでしたか?
このような教育を受けている子どもたちを前に、私たち大人はどうあるべきか、それも考えてみたいですね。
もちろん塾選びにの際にも、新しい教育がどれだけ反映されているかチェックするのをお忘れなく!
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